この間はオフィスについて書いたので、今回はオフィスのある日本橋エリアについて書いてみようと思います。ちょっとマニアックですが味わい深いこの土地にぜひ興味をもって、遊びにきてください!
日本橋は意外に広い
「日本橋」と聞くと皆さんはどんな風景を思い浮かべるでしょうか。おそらくこんな感じですよね。

日本橋そのもの。

三越本店。

コレド室町。
正解です。正解なんですが、日本橋はそこだけじゃないのです。地図を見てください。
↑このあたりがいま写真で見た日本橋ですが
↑実は日本橋○○町という地名は隅田川に向かって東に広がっているのです。人形町、馬喰町、浜町、小伝馬町、そして我らがオフィスのある大伝馬町…ぜんぶ日本橋です。こうやって考えると一気に歴史の一員になった気がしてくるから不思議です(すみません、私は単純な人間です)。
私の古巣のIBMが本拠を構える箱崎町も日本橋。ちなみに日本橋の北は神田、隅田川を超えて東は国技館のある両国。西に東京駅があります。
江戸最古の町、大伝馬町
さて、オフィスのある大伝馬町の歴史をちょっとだけ紐解いてみましょう。幕府要人の旅や物資などの運送を取り仕切る“伝馬役”の住居があったことが町名の由来と言われています。隅田川も近く江戸城郭の辺縁に位置したため運輸の要所となり商業が勃興したそうで、最古の町の一つと言われています。江戸最大の繊維問屋街として栄え、第二次世界大戦の東京大空襲で町並みは一度焼失したものの、その歴史は現代にも続いています。

大伝馬町の呉服屋さんを描いた絵
その他の話題でいうと、吉田松陰の終焉の地である伝馬町牢屋敷がかつて存在したり、べったら漬けの語源になった「べったら市」が毎年開催されていたりする土地です。
現代風に楽しむ大伝馬町(とその周辺)
歴史的な香りをちょっと嗜んだところで、ふだんのオフィス生活に絡めて素敵なスポットを紹介したいと思います。渋谷や丸の内などのキラキラ立地とは違ってリノベーションの楽しさや店舗づくりのこだわりが見える感じが個人的には大好きです。
※お店の写真は公式WEBのものを使わせていただいている場合があります。また写真をクリックすると公式WEBへジャンプします
バクロコモン
お隣の馬喰横山にある創作イタリアンのお店。ランチもディナーも良いですが、とくにディナーはワインのお勧めが巧すぎてつい飲みすぎます。店舗が何かの工場跡らしく、高い天井を利用した空間づくりがとてもオシャレ。トイレの入り口は教えてもらわないと発見できない仕様。
三兄弟
オフィスを出て斜め向かいにある串揚げ屋さん。私は無類の串揚げ好きですが、こちらの串揚げはめっちゃ美味いです。古い建物と雰囲気がマッチしていて素敵。オフィスでイベントをするときには近所のよしみでテイクアウトさせていただいたりと、とてもお世話になっています。
フクモリ(馬喰町店)
このエリアを代表するお店。山形の食材をフィーチャーしたメニューはおしゃれでカフェとしても食堂としても使えます。よくいろいろなクリエーターさんが打ち合わせに来ています。

ときにはプリンを頬張りながら打ち合わせ
魚釜
名前のとおり海鮮系のお店。海外からゲストが来るとだいたいこのお店にお連れしますが、とても気に入ってもらえます。内装がザ・江戸な感じで粋。メニューはどれも美味しいです。顔見知りになると店員のお兄さんが必ず一番高いメニューを勧めてくるという小芝居が発生します。
ここまで書いてみたら、全部飲食店でした…(汗)なので飲食以外もご紹介します。
圧倒的な繊維問屋街
街中が問屋さんだらけです。呉服、ドレス、下着、帽子…布モノならなんでも揃います。見て歩くだけでも楽しいです。

とにかく帽子なお店

圧倒的な存在感のタオル問屋さん

ただし個人には売ってくれないお店も多い
そんななかでも私の好きなお店がオフィスのそばに2つあります。
UNIZON DEPT.
革小物・カバン等の製造販売をしている会社さん。日本全国に卸していらっしゃいますが、なんとオフィス周辺に直営店が2つあります。男性モノを多く扱っているのは2号店で、ふらっと行って店長さんと話してみたらその方が製品のデザイナーさんだったりして、トートバッグに惚れ込んで買ってしまいました。こういう距離の近さが最高です。
絆傘処
オフィスのすぐとなりにある手作り洋傘のお店。傘をもつと3分でなくしてしまう私には恐れ多くて買えないのですが、厳選された素材の惚れ惚れするような傘を店内で作っていらっしゃいます。いつか落ち着きのある男になった暁にはこちらの傘を持ちたい…と願うばかりです。ちなみにマフラーならなくさないだろうということで、昨年の冬に買わせていただいて愛用しています。
その他にも
リノベーションできる建物が多かったり、少し地代が安かったりするおかげでクリエーターさんやベンチャー企業が徐々に増えているエリアでもあります。

クリエーターとベンチャー企業が入居するリノベーションビル”Creative Hub 131″。社員食堂という名前のソーシャルキッチンがあり、日々インスピレーションを刺激するイベントがおこなわれています。
ローカルとしてのトーキョー
いかがでしたでしょうか。東京というと世界的な知名度をもつ大都市でもありますが、もっとミクロに見ていくと土地ごとに歴史があり、いまも顔の見える関係性でなりたつコミュニティがあります。「ローカル」は地方にだけ存在するのではなく、都市圏にも当然存在しています。ただ、腰を据えないと見えないだけです。グローカルリーダーシップの育成を目指すタクトピアとしては、グローバルなつながりを強化するだけではなく、ここ日本橋のローカルなつながりにもっと触れ、貢献していきたいと願っています。

日本橋の伝統企業とベンチャー企業、そして日本橋ワーカーのための朝会「アサゲ・ニホンバシ」に登壇させていただいた際の集合写真。日本橋のご縁を大切に成長していきたいと思います。